個人山行 四国山行(笹ヶ峰・三嶺・塔の丸)

01県道から見る笹ヶ峰

    2017年4月1日(土)~4日(火)    (3-E 岡本 新次)

   四国の春山ツアーと思ったがメンバー集まらず単独山行になる。

1日夜8時出発、入野PAで仮眠、大永山トンネル南口から笹ヶ峰を目指す(右画像「県道から見る笹ヶ峰」)。この時期の四国は初めてだが、雪は大したことないだろうと思っていたが、県道から笹ヶ峰方面が見えてくると、何となく不吉な予感がする。大永山トンネルを越えるとそこが登山口だ。登山口からいきなり凍結した雪、先が思いやられそうだ。

02馬道別れ


03尾根ルート04登山道笹道手前

 登山口の林道を入るとすぐに尾根への取り付きの標識がある。踏み跡はないが、道ははっきり分かる。尾根にでると、別子銅山から続く馬道に出る。暫く行くと馬道別れの標識(右画像)があり、ここからが尾根ルートになる(左画像)。が、最近人が入った形跡はなく、テープも少なく、樹林の隙間具合から何となく登山道と分かる(右画像)。この辺りで30㎝前後のズボ足だ。 暫く行くと突然崩落した急斜面にでる。道を探すが、ここはこれ以上危険で進めない。戻るか思案するが、尾根まで40m程度なので、アイゼンを付けピッケルで確保しながら急斜面をよじ登る。すると人の歩ける隙間のある藪にでる。安堵したものの、ズボ足が膝まで来る。どうやら、この期間はあまり人が入らないルートのようだ。ズボ足と奮闘している内に何とか獅子舞の鼻に出る。この辺りは南に突きだしているので少し雪が少なく、ここで休む。

05登山道樹林帯終わり06スノーアウトでギブアップ

 樹林帯の中、標高差で100m程登ると地図上の笹尾根にでる(右画像)。この辺りから徐々に天候が悪くなり視界が悪くなる。突然、空気の匂いが変わる。どうやら寒気がここまで入ってきたようだ。一気にスノーアウトに近い状態になり、天候が急変する(左画像)。標高約1700mのちち山別れの少し手前まで来ていたが、単独でこれ以進むのは危険だ。ここでギブアップし、踏み跡の消されない間に樹林帯まで下り、そのまま下山。

 7:05登山口→7:50銅山越→8:10馬道別れ→9:27獅子舞の鼻→11:20ギブアップ→13:30登山口


07三嶺、名頃登山口

 4月3日、今日は快晴。寒気も通り過ぎ、意気揚々と三嶺名頃登山口に向かう(右画像)。登山口には、昨日の分と覚しき踏み跡があり、少し嬉しい気分になる。踏み跡は所々途切れているが、やはり安心感が違う。また、今日の方が雪が締まっており、歩きやすい。

08樹林帯終わり

       樹林帯を進んで行くと林道に出会う。林道を横切った少し先に登山口の表示があり、そこから登山ルートが続く。広い尾根の樹林帯だが、テープがしっかりしておりルートを間違うことはない。やがて、ダケモミの丘に出て、ここから少し急な登りになる。樹林帯を抜けると笹中の道になるが、積雪でルートは殆ど分からない(左画像)。踏み跡もここで消えており、テープも殆どない岩山直下を感頼りのトラバースコースになる。じっくりルートを探し、雪の少ない笹の斜面をよじ登ることにする(左下画像)。

09尾根下、ルート思案10無事尾根に到着

    尾根に出てすぐ前に三嶺小屋から山頂に続くルートにでる(右画像「無事尾根に到着」)。快晴の中の素晴らしい大パノラマが楽しめる。20分程尾根を歩くと三嶺の山頂だ。360度遮るもののない素晴らしい景色だ。

11下山路分岐から山頂ルート

    少し景色を楽しみ、すぐに下山に掛かる。登りの笹をよじ登ったところを下るのは却って危ないので、上から歩けそうな所を探す。転んだら、まずピッケルは利かないので、出来るだけ雪原に入らないよう、体を確保しながら、一歩一歩雪を固めながら下る(右画像「下山路分岐から山頂ルート」)。漸く登りの踏み跡のある場所に着く。ここからも、慎重に一歩一歩確保しながら進む。樹林帯まで来たところでゆっくり休憩し昼食を取る。後は樹林帯の中の気持ちよいズボ足下りだ。スリルと大パノラマが楽した、中々の一日だった。

13三嶺山頂12三嶺山頂から西方面の尾根


 7:35三嶺登山口→8:15林道→9:20ダケモミの丘→10:50樹林帯終わり→11:20尾根→11:40山頂(10分休)→12:35樹林帯入口(15分休)→14:30登山口

(左画像「三峰山頂」)




(左中画像「三峰山頂から西方面の尾根」)


14三嶺山頂から剣山・次郎笈





(左下画像「三峰山頂から剣山・次郎筏」)






15塔の丸登山口


4月4日、今日も快晴。案内書に剣山山系の中央にあり、三嶺、剣山の展望台とある。登山口は剣山登山口から美馬ICに続く国道438号線の一番高い峠辺りにある(右画像)。登山口から北斜面を横切るルートなので、少し雪が心配だった。が、幸い昨日の踏み跡がある。

予想通り、斜面を横切るルートは所々膝を越えるズボ足だ(右下画像)。これを一人でラッセルするとなるとくじけるが、踏み跡があると負担は全く違う。が、コースタイムで30分程で少し剣山が見えるところで踏み跡は終わっている。どうやらここでギブアップしたようだ。少し暗い気分で膝近くまで沈みながらラッセルする。少し挫けそうになったが、尾根の笹道は雪も絞まり、比較的歩きやすい(左下画像)。三嶺から剣山に続く尾根が本当に綺麗に見える。また、北側の矢筈山山系も綺麗だ。やはり来てみて良かった。

16ここから先はズボ足17気持ちの良い笹道18正面手前、塔の丸、奥、三嶺

 これで3日間、ズボ足ラッセルと景色が堪能できた山旅だったが、天気も良く、春休みのこの時期に誰にも会わなかったのが不思議な感じだ。出来ればもう一度訪れたい良い山でした。

 8:00登山口→8:45稜線→10:10等の丸→11:50登山口

19剣山&次郎笈20塔の丸から三嶺21塔の丸から矢筈山方面

 



(左画像「正面手前、塔の丸。奥、三峰」)


(右画像「剣山&次郎筏」)





(左画像「塔の丸から矢筈山方面」)


(右画像「等の丸から三峰」)


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